うる星やつら めぞん一刻

うる星やつら 劇場版概要



■原作人気はアニメ放送だけに留まらず
うる星やつらは原作とアニメの両方で高い人気を示し、映画化も多くされている。
ネタバレをできるだけ避けつつ、ざっとではあるが映画作品の紹介をしたい。




■うる星やつら オンリー・ユー



アニメーション監督、押井監督の実質上の劇場初監督作品。
他の女に走る諸星あたるをラムが追いかけるという原作初期の『うる星やつら』を彷彿させ、
原作者の高橋留美子から絶賛された。
だが押井監督はこの作品を「完全な失敗作・大きいテレビ」と後に語っている。

諸星あたるにはすでに婚約者「エル」がおり、あたるとエルの結婚式の招待状が次々と届けられた。
あたるを奪い返しにお馴染みのメンバーでドタバタを繰り返していく作品になっている。
映画化第一弾ということもあって、初期のうる星やつらの雰囲気あり人気も高い。
失敗作なんか言われてるけど、普通に楽しむことができる作品だと思います。








■うる星やつら2  ビューティフル・ドリーマー




『うる星やつら』の劇場映画第2作で、
第1作『うる星やつらオンリー・ユー』の監督とテレビシリーズのチーフ・ディレクターを務めていた押井守が制作を指揮した。
押井守の原点であり出世作となった作品である。興行収入は前作を下回ったが、アニメ雑誌では公開後、高く評価された。


高校生活でもっとも楽しいのは学園祭の時期だ。
そんな学園祭前日を何度も繰り返してしまうのがこの映画。
浦島太郎で村人全員が竜宮城に行って、全員で帰ってきたら時間は過ぎたことになるか?という命題のもと
同じ一日を繰り返す前半
メイン・キャラ以外が姿を消した町での生活を保障されたシュールなサバイバルの中盤
謎解きと解決の後半
と、凝りまくった映像と遊びまくったエキストラ・キャラ(東宝怪獣、ウルトラ怪獣など)と、見どころ満載の押井守の最高傑作。

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最初一回見ただけでは何が何だかでさっぱりだが、
エンディングを見ると意味不明だったオープニングの意味が分かるようになる。
恐らく当時の小学生ではその隠された深い意味を理解できる人も少なかったであろう。
楽しい学園祭がいつまでも永遠に続いて欲しいと願うが、それは夢にすぎずいつかは覚めてしまうのだ。
言い換えれば、「うる星やつら」という楽しい世界も夢にすぎず、いつかは覚めなければならない
そういう危険なニュアンスにも読み取ることができます。
賛否は分かれるがファンの間からも非常に人気が高い作品であり、アニメ映画最高峰と謳われている。
この作品が後のアニメ作品に与えた影響も大きいと思う。







■うる星やつら3 リメンバー・マイ・ラブ



同作のテレビシリーズのチーフディレクターを押井守からバトンタッチした、やまざきかずおによる『うる星やつら』の劇場アニメ初監督作品。
この作品は『うる星やつらオンリー・ユー』が「あたるを追うラム」だったことから逆に「ラムを追うあたる」をコンセプトに作られた。


ビューティフル・ドリーマーよりかは、作品として見やすくストーリーも分かりやすい。
あたるがラムを追いかけにいくという設定も個人的には好きです。
お約束のようなドタバタで終わるラストは健在し、「うる星やつら」らしい出来具合になっています。









■うる星やつら4 ラム・ザ・フォー・エバー



テレビシリーズ放映中最後に作られた「うる星やつら」の映画作品である。
レベルの高い作画や美術設定とは腹裏に、本来のラブコメディーから完全にかけ離れ全体的に重く暗い作品である。
ストーリー構成のモチーフとしては「うる星やつら2 ビューティフルドリーマー」と同じく
現実と非現実の認識論・存在論的な再検討を試みたものとなっている。


ラムが電撃を放ったり空を飛ぶことができなくなったり、皆がラムの事を少しづつ忘れていく。
そんなドタバタで始まり、皆が少しずつ変わってしまう友引町を、消えてしまったラムを取り戻そうと頑張ります。
「元の世界へ帰りたい」疲れ果てたしのぶ達が願ったその時、凍り付いた夢は崩れて行った。
「うる星やつら2 ビューティフルドリーマーを狙ったような作りであったが、
映画が終わった時何が起きたか分からないほど難解な映画でった。









■うる星やつら 完結編



この作品はファンの署名活動などにより製作・劇場公開に至ったが、プロデューサーの落合茂一と東宝の話し合いでは、
東宝より「完結編」という文字を入れるという条件を提示され、
それを承諾することで製作が決定している。

同時上映は『めぞん一刻完結篇』。



ご存じの通り原作の「ボーイミーツガール」を映画化したもの。
映画スタッフによってストーリーが丸々書き加えられることもなく、原作を忠実に再現している。
あたるがラムの角を大事に握りしめてたり「忘れるもんか」など見どころたくさん。
鬼ごっこで始まったストーリーが鬼ごっこで終わる。本当に良い話だと思います。








■うる星やつら いつだってマイダーリン




高橋留美子原作の漫画『うる星やつら』の劇場版オリジナル長編アニメーション。
うる星やつら10周年記念として制作された映画である。
上映時間77分。1991年11月2日上映


絵のタッチがガラリと変わり、次作「らんま1/2」を思い出させる。
「うる星やつら」らしいドタバタで始まりドタバタで終わる。
完結編でのあたるの発言「忘れるもんかー!」に男気を感じさせてもらったが
この作品ではそれを微塵も感じさせられない程いつものあたるになってしまっていて残念。









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