うる星やつら めぞん一刻

諸星あたる徹底解析



■うる星やつらの主人公!
ファンの間でも、「ラム」と「あたる」どっちが主人公なの?
という話で議論が行われていますが、
作者の高橋留美子先生は「諸星あたるが主人公と話している。

しかし、「うる星やつら」という作品は登場キャラクターが多いので、
その都度に主役が変化する。そういう意味では全員が主人公という言い方も適切である。





■第一話「かけめぐる青春」にて初登場



引用元:うる星やつら 「かけめぐる青春 P4 1コマ目」



記念すべき登場は、うる星やつらの一番最初の1コマ目にて。
初登場時はいきなり殴られてるシーンだったりと色々衝撃的。
初期の頃は割と常識人であり、ちょっと女好きな高校生であった。
この時は、「三宅しのぶ」が正式な恋人として設定されている。
錯乱坊に「不吉」と予言されて以降彼の運命は大きく変化することになる。






■ラムの登場
地球の侵略者として「ラム」が登場し、地球の命運を賭けて鬼ごっこで勝負をする事になる。
鬼ごっこで勝ったまでは良かったが、プロポーズされたと勘違いされてラムが押しかけ女房となる。
それまで付き合っていた「三宅しのぶ」との恋人関係は次第に崩れていくようになる。






■キャラクター設定


引用元:うる星やつら 「トラブルは舞い降りた P182 2-3-4コマ目」




友引高校に通う男子高校生。初期では1年4組であったが後に進級し2年4組になる。
基本的には楽観的かつアホなことばかりする性格であり、ギャグ漫画でよくありがちな主人公である。
クラス内では「並みのアホではないとして公認されている。
並みのアホではないキャラクターだが、人気があり交友関係も非常に広い。

また無類の女好きで、よくガールハントをしに町に出かけ、美人をみるや声をかけてナンパしている。
連載中期頃より住所と電話番号を聞き出そうとするようになる。
当時は携帯電話が普及していないためメールアドレスを教えてという表現はない。





■技能と特技


引用元:うる星やつら 「活魚つかみどり P47 1コマ目」



真剣白羽どりの第一人者であり、面堂終太郎の愛刀を白羽どりするのがいつもの光景。
剣や刀だけに収まらず、カジキの角なども白羽どりすることができ、応用範囲が広い。
成功率が極めて高く失敗するシーンはほとんど無い。
面堂が真剣で攻撃するよりも、あたるの大槌で攻撃する方が成功率が高い。



もう一つの技能(?)としては、不死身のような肉体の持ち主であるということ。
ラムの電撃や、強烈なパンチを食らっていても瞬時に復活しているシーンが多々ある。
そのため、るーみっくキャラの中で最も物理攻撃に対して「打たれ強い」と囁かれている。








■ガールハント
今でいうナンパの事で、ここまで頻繁にナンパを繰り返す主人公はそうはいないであろう。
初期の頃から女性好きで浮気性という設定であったが、作品が進むにつれてエスカレートしていく。
中期・後半になると手当たりしだい街の女の子に手をだすようになったりする。
しかし、いずれも失敗に終わり、ラムから電撃の制裁を受けることが普段の光景となっている。
草食系男子なんていうものが流行りつつある現代では、ある意味見習わなければならない人物かもしれない。



引用元:うる星やつら 「目覚めたら悪夢 P314 1コマ目」


ハーレムに関しても強い願望があり、
願いを叶えてもらえる場面や、好きな未来を創る場面でも度々「ハーレム」を希望する。
しかし、実際にハーレムが叶えられることは無く、
叶えた未来もあったが、美女全員の生活費を賄うのに苦労しラムが逃げるなど散々な目にあっている。
それ以降はハーレムに対する考えた方が変わっていたようだ。
そして、ハーレムには必ずラムがいる。これ実はかなり重要だったりします。









■ラムとの関係
「うる星やつら」という作品では、あたるとラム」関連の駆け引きはファンの間で非常に人気が高い
作品の初期では、ラムを「グラマーな姉ちゃん」と評しており綺麗な女性であることは認めている。
しかし、ラムが宇宙人であるという事、しのぶという恋人がいるという理由でラムを嫌う行為が多かった。
しかし、ラムに対する感情が次第にではあるが変化していく。




引用元:うる星やつら 「君待てども・・・ P256 1コマ目」


君待てども・・・」にて、あたるのラムに対する考え方は変わっていく。
今までのラムは、「口うるさい押しかけ女」という格付けであったが、
自分のピンチを助けてもらい、普段とは違うラムの顔を見て彼女への評価が大幅に変化した。



君去りし後では、突然ラムがいなくなり心配をする場面がある。
普段はラムに対して強気な態度を見せるが、急にラムがいなくなって
夜中に号泣するなどラムが必要不可欠な人物となっていた。


引用元:うる星やつら 「君去りし後  P36 2コマ目」




喧嘩した後ラムがしばらく帰ってこなかったりすると、表面上は強気を装ってるが
やはり不安なようで、いつラムが帰ってきてもいいように窓を開けておいてやったりする。


ラムへの評価が変わって以降も、ガールハントを多数続けるがラムへの想いが薄れている訳ではない。
映画「ビューティフルドリーマー」では好きな人を好きでいるために、その人から自由でいたいんだよと語っている





■ラムがあたるに惚れる訳
アホな行動ばかりするわ、他の女の子を口説いて浮気するわ、甲斐性がないと
典型的なダメ男なのですが、ラムがあたるに惚れ続ける理由とは?


9割の行動は拒絶するような行為をしますが、残りの1割は優しくする行為をします。
ラムが寂しがる寸前で、すっと優しい言葉を吐いて心を取り戻します。
あたるは、今でいうツンデレキャラという事になります(笑)
普段は冷たく扱っているようで、実はひっそりとラムを見守っているエピソードが多いです。
例:ラムのお見合いに妬いて邪魔をしに狭いテンの宇宙船に乗っていったりと。
つまり、あたるはラムに自分を追いかけて欲しいから、わざと冷たくしているという考えた方もできます。




引用元:うる星やつら 「デートとイルカと海辺の浮気 P162 2-3コマ目」



そして、一番の惚れているポイントとなるのがラムのピンチになると本気を出すところです。
普段はそっけない行動で突き放していたりしますが、
他の男に取られそうになったり、ラムがピンチに陥ると180度行動パターンが変化します。
ラムは嫌いだが、他の男に取られるのはもっと嫌いだ!」と本人も語っていたりします。

そんな恋の駆け引きが、今もなおファンを魅了するポイントになっています。







引用させて頂いた資料
「うる星やつら」文庫版 全18巻
「うる星やつらDVD」vol.1〜vol.50



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